今年は昨年のように狂おしい暑さにはならないだろうという都合の良い予想とは異なり,昨年のような暑さの日が続きます.模型も滞りがちです.そんな中,工場長が静岡からコッペル10HPの部材を持参し,自動車強行軍で京都に来ました.コッペルの出来と走りに大満足。これでやっと軽便祭で予約頂いた順からコッペルを作っていくことが出来ます.9月には初号機、2号機が予約のお客様にお渡し出来る見通しです。
しかしフィニッシャーに行くこの部材も近日中にWebで御目にかけますが、非常に手がかかっています。何よりも動輪です。以前このBLOGでも紹介しましたが、気の遠くなるような手間をかけています。ボイラの位置決め、穴空け、スリわり入れも大変です。よく考えてみると、鋳造を使っているものの殆どスクラッチで、時間と手間を食うのはやむを得ません。私も経験がありますが,ロスト部品の小径の穴あけの大変さ.FSKS-5以降のものについては、先ずコストダウンで、より量産が容易なものをと考えています。
とにかく画像の基礎部品を作るだけで相当の手がかかっており,以降,益々の工夫が必要です.フィニッシャーの手に渡れば,最も大変なのが弁装置です.エッチング板部品のクローズアップです.大体の穴が0.28mm.これを0.3mmのドリルでさらって画像上部に映っている0.3mm極小カシメピンで可動にしていきます.当初0.4mmカシメピン適用の予定でしたが,穴を0.4mmに拡げるとLinkが強度的に問題があるので,急遽0.3mmカシメピンを作ったという曰く付きのものです.この0.3mmカシメピンが特注なので高いこと.失敗ばかりしておれません.
給油機,煙室ノブのキャストは一寸遅れているようです.それが出来てくればWebでの公開となります.
工場長コメント:こうやって並べて見るとこれだけの点数の部品をよくも作ったと思いました。これは他のメーカーでは絶対真似出来ないと思います。基本的に部品同士が干渉し合うということも起きませんでした。我こそはというフィニッシャーさんは居ませんか?

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