コッペル10HP量産準備,アナウンスメントが今暫し停止しています.これは工場長とも話し合いの結果,色々と手を出して全部中途半端になるより、取りあえず先に「森の内燃機関車」の頒布を御予約頂いた方に余りお待たせすることなく実施しようとの決定を受けたものです。シャシをほぼ完成した形でお届けする為,シャシ担当の工場長は孤軍奮闘中です.半完成のようなもので,ボディ側も一発で仕上がってしまいますので,御期待下さい.0.1mmエンドミルによる地獄の刻印もお楽しみ頂けると思います.
私の方は色々アイデアがあるので,原図を書いたりしていますが,(一気に4両の蒸気のE板原図を書き上げました)前のBLOGにも書きましたように,ポーターの方のキャブ3台の組立て,塗装を完了しました.2台はポーター完成を御注文頂いた方の為,無塗装とFroquilのブラスを塗って最終組み立てに入っています.1台は工場長から送られてきたもので,古い設計によるキャブですが,これを旧乗工社のSFのような仕上がりにしたいと今回,挑戦したものです.今までドライブラシ,塗装後の色落としや色々な方法を試して来ましたが,ボルナレフ宜しく,「そんなチャチなもんじゃねえぜ」を実感して来たわけです.
どうすればあんな模型としての美しさを保ったまま一種のAgingのようなものが出来るのだろうかとBaldwinと雨宮21号を何度も穴が空くほど見ました.一見,土汚れと思われるものも決してサンド等を安直に吹き付けているわけではないことが解りました.ちょこちょこ何度も失敗しては,一つの結論に達し,今回再度トライしてみました.
何かそれらしいかなとも思います.リベットは浮き出ているし,微妙なグラデーションは出ている.屋根周囲に行くほど,黒の度合いが薄くなっている.さあ,撮影とデジカメで撮影してみた訳ですが・・・映らない・・・人間の目の情報処理の能力の高さを思い知った訳であります.色は2色です.黒の最終吹きではとにかく時間がかかりました.自然の汚し宜しく少しづつ馴染ませていくという感じでしょうか.取りあえず,写真もUpしておきましたが,実物の感じが全然出ていません.
やっぱりこれしかないわなぁとか自分で思っていますが,大量の両数を仕上げるのは大変だったんだろうなと思っています.しかも旧乗工社のを目を近づけてみると,後で調整吹きもしているようです.ノズルのつまりで粒子が少し飛散しているのも御愛嬌というところでしょうか.後は,塗料の混合割合,ノズルの絞り具合,最後の調整吹きとかまだまだ解らず,道半ばと言うところでしょうか.


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