庵原コッペルは,6台分動輪を作りましたが,24個のキャストとタイヤを組み合わせて,位置あわせ,絶縁側ロスト切削,圧入他可成り面倒な作業の末,旋盤での仕上げ工程を経て,24枚の車輪を得ます.(絶縁タイプ12枚,非絶縁タイプ12枚)私には,「ホイ出来たぞ,後やっておけ」と工場からの指示が来るのですが,この24枚に先ず,ジグで0.8mmの穴を正しい位置に開けます.絶縁側と被絶縁側で無論,ことなるジグで,なかなか集中していないと出来ない作業です.その後,全ての穴に1mmタップを立てます.これもまっすぐ垂直に立てなければならないので,しんどい.その後,又,ジグを使って90度の位相を保ったまま,両輪を圧入して動輪が出来るのです.徹底的に量産に馴染んでいません.でもロスト輪芯に拘るなら,この方法しかないでしょうし,我々の制作費は転嫁していませんがコストがバカ高く着きます.結果,キット価額も高価になってしまうのですが,本当に好きな方に買って頂くのが良いのか,方向を転換するのか,少し議論しています.今のままでは,殆ど利潤が出ません.まあ半死の体なので,それで少し頑張ばらせて頂ければいいと言う考えは私には成り立ちますが,静岡工場は堪ったものではなく,でも拘りは工場の方が強いというジレンマがあります.工場がこの仕様で20個以上は作れないというのも十分理解できます.私も大変ですが,工場はもっと大変だろうなと思って作業しています.取りあえず一気はリスクを追うことになるので,10台作って様子を見ます.
車輪は10台分あるのですが,ギヤが昨日届かなかったので,動輪製作は休止して,新製品のE板を一挙に10台近く検図・訂正しました.特に静岡工場で今,ホットなのが,前々回に紹介した早口森林鉄道のコッペルS-4です.ダブリはコレクタの小生としてはイヤなので,余り気が進まないのですが,これはいいぞ、やろう,と設計を始めたら同じ機種が出て,私の方から止めましょうとは申し出たのですが,静岡がやる,売れなくともこれはやりたいということでしたので,協力しています.比べられるのも余り好きではないですが,やはりこの工房の特徴は出しておきたいと,部品の幾つかに実感的に見えるようテクスチャをああでもないこうでもないとE板に適用しています.偉く熱心なE板屋さんでサンプルも1回無償で作って頂きましたし,色々テクスチュアを送って、毎回検討頂きます.FSKUということでWeb掲載し,反応もなしと伝えましたが,じゃあ,俺とお前の分だけでいいじゃんということで,趣味の製作と相成った訳です.まあ,技術蓄積ということでいいんじゃないですかと賛成しました.
現在まで機械工学,私も曲がりなりに,化学プラントに居ましたので,それらの知識を使って,多分こうであったのだろうと又,半分喧嘩の毎日です.殆どは解決しましたが,後,レギュレータの長いステムに何か後づけの支持板は棒かのようなモノがあり,昨日も穴の開くほど写真をみましたが,板ではないように思い,さて何なのだろうかと,最後のところで止まってしまいました.他のE板の絡みもあり,これ以上は検討も難しく,月曜までには結論を出してしまおうと思っています.
直,仁鮒(ジンフ)森林→早口S-15としてこちらは整った形として,FSKS-5(FSKSシリーズ最後.分類をこれ以降見直します)と成ります.再来週くらいには,シャシが出来て,それを引き継いで,私の方で,ボディ組み立て,弁装置組み立て,走行テスト,上手くいけば塗装まで実施予定です.無論,中間動輪もしっかりロッド穴に入れます.(ダミーにしましょうと提案しましたが,あえなく却下)しかし.S-4は塗装すると抜群の存在感でしょうね.無論,墨入れとSFチックで.
[321回]
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